フィギュアスケート女子のショートプログラムでは、4回転ジャンプを入れるのは、現行ルールでは禁止されているのはご存じですか?
フリープログラムでは、4回転ジャンプは認められており、すでに取り入れている選手もいますが、なぜ、ショートプログラムでは、ダメで禁止されているのでしょうか?
今回は、フィギュアスケート女子ショートプログラムで、4回転ジャンプを組み入れる事が禁止なのか、ダメな理由を調査してみました。
フィギュアスケート女子のショートプログラムで4回転ジャンプを跳ぶのは禁止なのか?ダメな理由とは?
なぜなんでしょうか?早速見ていきたいと思います。
理由その1:健康被害
4回転を許可してしまうと、跳ぶために無理な食事制限などをすることになり、体を壊す危険性がある為。
練習時から4回転ジャンプを跳ぶとなると身体への負担が大きい為。
理由その2:選手寿命が短い
4回転ジャンプをメインに協議採点をした場合、4回転を跳べる選手というのは、15,16歳の若い選手となり、その年代を過ぎてしまうと、競技に勝てず引退となってしまう為。
理由その3:低年齢の選手が有利
ジュニアの選手は、筋肉がつきやすく、体も小さいため、シニアの選手より、比較的簡単に4回転が跳べる確率が高くなり有利になってしまう為。
理由その4:大人もできる競技にしたい
ジャンプなどが重視されるようになり、低年齢化が進んでいる。演技構成点という評価の面で、大人の演技を対象にしたい為。
現行ルールに関してのスケート関係者やコーチの意見
ロシアのタラソワコーチの意見は、
「女子SPの4回転を認めるべきです。認めるべきです! スケーターに能力の最大限を発揮させてあげるべき。
これは、スポーツの発展にもつながるのです。何故に妨げるのでしょうか? これでは勝利も成功ももたらすことはないのです。なぜフィギュアを40年前に戻すのでしょうか?」
タラソワ氏は重ねてこう話しているという。
「ISUのやり方は間違っていると思います。これからのフィギュアはレベルの低いスケーターたちに合わせるべきと考えている人がいるのです。しかし、個人的にはどの選手に、とってもハードルが上がることを望んでいます」
引用:THE ANSWER
タラソワコーチの様な意見がある一方、
ロシア当局のなかでも批判的な意見は、
同局は「ISUに女子の参加年齢制限を唱えている批評家の中には、4回転の全面禁止を求めている者もいる。彼らは、若い選手が過酷なトレーニングを肉体に課すことで、健康に悪影響を及ぼすと主張している」
引用:THE ANSWER
元フィギュアスケート男子の町田樹さんの意見は、
「これについてはシンプルです。とにかく、この男女平等社会の中で、男女差があるのは言語道断なわけです。従いまして、ルールも男女平等であるべきでしょう。
ただし、第2回の記事でも言及しましたが、大事なことは持続可能な競技でいれるかどうかです。
SPで4回転を跳べるようにするなど、女性のルールを男性と同じように統一して、健康問題などが起こってしまうのであれば、元も子もありません。ですので、男性女性にかかわらず、人間にとって健康で持続可能な競技規則はどのようなものかを検討することが、最も重要です。その上で、男女のルールを統一していくべきではないでしょうか」
引用:日刊スポーツ
国際スケート連盟(ISU)の苦悩も、
「シニアでわずか1、2シーズン戦っただけでキャリアを終えるトップ選手が何人か出たことで、年齢制限の変更の声は強くなっている。4回転による競技の発展を止めることなく、いかに選手寿命を延ばしていくか。ISUは難しいジレンマに直面している」
引用:THE ANSWER
様々な意見や見解があるようです。
技術先行の為に、健康被害や1、2シーズンで選手生活が終わってしまうのは、悲しいですよね。
まとめ
今回は、フィギュアスケート女子のショートプログラムのルールでは、4回転ジャンプがなぜ禁止されているのかを調査してみました。
高難度のジャンプはとても魅力的で、見ているこちらも力が入ってしまいますが、応援した選手がワンシーズンで引退してしまったり、体を壊してしまったりするのは残念ですし、低年齢層ばかりの競技ではなく、大人の芸術的な演技も見てみたいなと思いました。
コメント